January 18 2021

2021年が明けました

コロナで世の中がひっくり返ってしまった2020年。
たくさんの方がお亡くなりになり、職や収入を失い、大変つらい、悲しい経験をしました。

この経験を通して、皆様は何を考え、気付かれたでしょうか?
私はと言えば、今までは当たり前の日常が当たり前すぎて忘れていたこと、つまり、いかに、私たちが幸せだったのかに気づかされました。普通に仕事をし、友達に会ってご飯を食べたり、連休には家族や友人と一泊旅行にでも行く、そのような平凡で穏やかな毎日。お店に行けば食べるものが豊富に手に入り、安心して眠ることのできる家がある。それが当たり前ではなく、いつ、なんどき失われるかもしれない事でもあったことに気付かされたのです。

今まで、いろんな情報が目や耳に入ってくると、うらやましく思ったり、もっとこうなりたい、ああしたい、こうだったらよかったのに、などと、自分に足りないところに心が囚われていました。
でも、今の目の前の幸せをかみしめないのはもったいない、自分はなんと今、幸せなのかと心から思えるようになりました。
将来のことはわかりません。わからないことを心配して不安になるのは意味がありません。

2020年はオンライン、バーチャルでなんとかしのぐしかないと、やっているうちにその良さもわかったり、一定の価値や便利さもありましたが、やはり、実際に触れたり、味わったり、匂いをかいだりすることが人間にとっては自分の現実をあるがままに理解することや心のバランスを保つことにつながると、今まで以上に強く感じています。

赤ちゃんが何でも口に入れるのは、それが何かをしっかりと確認しようとしているから。生きものにとって、触った感覚やにおい、味は、今、ここ、を判断するにはもっとも信頼できる確かな情報なのだと思います。
皆さんはフムンクルス(ホムンクルス)をご存知ですか?このモデルは、人間の皮膚や口などの表面にある感覚神経からの情報がどれだけ大脳皮質上を占めているかを大きさで表現したものです。

フムンクルス(ホムンクルス)
これを見れば、人間の唇、舌、手に特に感覚神経が豊富にあることがわかります。触覚、嗅覚は精妙で複雑な情報を私たちに与えます。それを通じて私たちの心に与える影響や癒しは、どれだけ世の中がバーチャル、AIや機械が発達しても他で代用できるものではありません。
思考に偏りすぎないこと。つまり、頭で考えることだけに頼ってしまわないようにすることが人間にはとても重要なのです。心のバランスを失いそうになったら、触覚や香りの感覚を通じて今、ここ、に心をもどせばいいのです。

人間の心は決して物質的なものだけでは満たされないのです。慈しみと思いやりの心を持って触れられる、触れることが私たちの心に深い安堵感と一体感をもたらすことを世の中にもっと知ってもらいたいと思います。そして、2021年はさらに、嗅ぐだけのアロマセラピーが注目されていくでしょう。
2020年秋からアロマインヘーラー(ネイザルインヘーラー)をAromaShopでも販売し始めました。

アロマインヘーラー

この、インヘーラーはスティック状のもので、中の芯に精油を10~20滴ほど付けたものを嗅ぐ形です。部屋に香らせるアロマディフューザーと違い、においが部屋全体に拡散しないため、他の患者さんに迷惑をかける心配がとても少ないのです。
欧米では5、6年前から病院を中心に頻繁に使用されるようになっています。
IFPAの名誉会員であり、また、クリニカルアロマセラピストとして世界的に有名なリヤノン・ハリス氏の講演を聞いたのが3年前、スコットランドで開催されたIFPAカンファレンスでした。ハリス氏の発表では、このインヘーラーのように、セラピストがブレンドしてお渡しした精油の香りを、入院中の自分で嗅ぎたい時に嗅ぐツールが紹介されていました。
匂いを嗅ぐことは、もちろんメンタルにも働きかけますが、それだけではありません。患者の血中酸素濃度の低下、疼痛、吐き気、気道の炎症や感染、体重低下、禁断症状、嚥下困難などの緩和にも用いられているのです。
アロマインヘーラーは病院で患者さんが精油の香りを嗅ぎたい時にいつでも自分だけが嗅ぐことが出来る、「胸のポケットに入るアロマセラピスト」なのです。
病院では、患者は常に病院の管理下に置かれ、自分が主体的に何かをする機会があまりありません。
そのような中で、必要に応じて患者が香りを嗅ぐことができる自由がある、ということは、患者のエンパワーメントでもあり、重要です。このようなアロマセラピーの形に対応できるセラピストを育てるために、クリニカルアロマセラピーでありながら、ホリスティックなアプローチでパーソナルなブレンドを作るスキルを磨く新講座「ホリスティックコンサルテーション&ブレンディング講座」を2020年12月から始めています。私も製薬会社の注文で嗅ぐだけのブレンドを何種類も創作しました。2021年はいよいよ、これらのブレンドが発売になりますので、詳細決まり次第お知らせします。

Category / アロマコラム

Author / Kazue Gill

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