キース・ハント先生の来日講習会・講演会が終了しました。
9月30日、10月1日にキース・ハント先生の来日講習会・講演会が開かれました。
24名の講習会参加者の方々は、すでに去年のIFPA主催のロンドンツアーでの研修や、4年前のIFPAカンファレンスの時の大阪校での講習会に参加された方も、そして、今回初めてという方もおられました。
看護職、医師の方も興味を持って講演会を聞きに来てくださいました。
ヨーロッパでも有数のロイヤルフリー病院はロンドンにあり、様々な難病、感染症も扱う、大きな総合病院です。
その病院で17歳の時から職員(スポーツセンターマネージャーとして就職)として勤務を始め、25年ほど前に、触れる事の力、マッサージの意義に目覚め、JEAの信条の源である、クレアマクスウェル・ハドソン先生に師事、職員のマッサージをボランティアで行っていたところから、次第に病棟の医師から患者にマッサージをしてほしいと頼まれるようになり、いつしか、スポーツセンターマネージャーから、補完療法チームリーダーとして勤務するようになりました。今年で勤務52年目の今年、年間施術回数は34,000回、25名のセラピストで行ってますが、キース先生はこの間、一日も病気で欠勤したことが無いという、驚愕の記録の持ち主です。
「仕事を仕事と思っていない、自分のやっていることが大好きだから!」と満面の笑顔でお話しされるキース先生は、“歩くセントラルヒーティング”と言われるほど、暖かい手をしておられます。毎日一人のセラピストが18名の患者さんを施術するため、セラピストのセルフケアは重要です。マッサージの身体の使い方も、やはり正しく出来ています。
ロイヤルフリー病院で施術をするセラピストの11名は有償、残りがボランティアの方々です。経費やその方々の報酬は、ロイヤルフリー病院への寄付金から支払われています。もちろん、寄付金ですから、必ずいつも潤沢という訳にはいきません。そこで、キース先生は寄付金集めのためにも奔走されます。今回の講師料もすべて、寄付金に回されます。キース先生は1ポンドも貰っていません!!!
患者さんは、医師が認めれば毎日マッサージを受ける事が出来ます。それも無料で!
また、自分の担当した患者さんで亡くなられた方のお葬式にも行かれますし、退院された患者さんや遺族の方々との交流も続けておられます。経過観察で外来で来られる方にもマッサージを行っています。
こんな夢のようなことがイギリスのどこの病院でも可能なわけではなく、世界を探しても、ここまで患者さんがふんだんにマッサージを提供してもらっている病院は他にはありません。ひとえに、キースさんの情熱Passionがあってこそ実現しているほぼ、ミラクルなのです。
キースさんは光り輝く弥勒菩薩の様な方です。講習会の間中、教室は愛のオーラで満たされていました。「心でつながる」ために、そして、患者さんの反応を見逃さないために、施術中はできる限り「アイコンタクト」をしたまま、施術をします。
医療施設の中でマッサージを行うことをクリニカルマッサージと呼びます。当然、そこには人の生死にかかわるたくさんのことが起きていますので、その中でマッサージセラピストとして活動するうえにおいて、数々のシビアなルールも存在し、それを破ってしまったら、いままで何年貢献してこようが、スパッと切られてしまう可能性があることを常に忘れずに仕事をしています。
セラピストがすべきこと、すべきでないこと、それを明確にし、境界線(けじめをつけること)を越えず、しかも、医療スタッフとのチームワークは必須で、それを守りながら活動してきたことが、25年以上にわたってキース先生がマッサージを続けて来られた理由です。患者さんに、そして医療スタッフに「信頼」してもらうためにすべきことをして来られたのです。
私も以前の講習会、ツアー、今回の講習会に通訳として、オーガナイザーとして関わらせて頂き、何回もキースさんのマッサージを見て、お話しすることも聞いていますが、それでも、今回、さらに理解が深まりました。そして、キース先生、JEAの講師も生徒さんも、みんな、クレア先生のエッセンスを受け継いでいるクレアチルドレンなのだということも、改めて感じたのでした。
「ホリスティックな1日」大盛況にて終了しました。
ジャパン・エコール・デ・アロマテラピーで「ホリスティックな1日」と題して、前半は私が日本ホリスティック医学協会のホリスティックヘルスインストラクターとして「ホリスティックヘルス塾 基礎講座‘ホリスティックに目覚めるとき'」を初めて開講させてもらいました。
今までセラピストの皆さんに伝えたくても中々まとめて伝えられなかった「本当に一番大切なこと」を、ホリスティックヘルス塾のフレームワークを借りてようやく皆さんに伝えられるようになりました。私自身も、その準備と講演をする中で、もっと色々なことが明確になってきて、本当に開講して良かったと思いました。
そして、午後はオキシトシン研究者で、消化器外科医、鍼灸師である高橋徳先生の「オキシトシンと愛」の講演会、ギルとのトークセッション、参加者とのQ&A タイムに引き続き、なんと、「テラトロン」というオキシトシンの波動発生器を参加者のみならず、大阪校にいたスタッフ全員が体験させていただき、そのあとは、高橋先生自らが皆さん一人ひとりにパワーチャージしてくださいました。
高橋先生のお話の中に、私の午前中の話とかぶること、リンクすることがいっぱいあって、参加者の皆さんからは、本当にホリスティックな1日になった、ホリスティックの意味がはっきりした、進むべき道が見えたと大変ご好評をいただきました。
JEA そして私個人のセラピストとしての理念から言うと、100%ストライクゾーンの1日ではなかったかと思います。
また今年後半にもう一回、ホリスティックヘルス塾を開講したいと思っていますので、今回参加できなかった皆様、ぜひ、ご参加くださいね!
明けましておめでとうございます。
新しい年が明けました。昨年を振り返りつつ、今年の抱負を述べたいと思います。
昨年、私の心に残ったイベントは、6月のロンドン臨床マッサージ研修ツアーと11月の大阪でのカンファレンスでした。
いずれもIFPA日本支部としての開催でしたが、この2つのイベントでは、参加してくださった方々の間で新しいつながりや気付き、発見が生まれ、自分の進むべき道、そして自然療法が社会に担う役割の大きな可能性を見出すことができ、それが皆さんが「参加して良かった!」と喜んでくださった最大の理由のように思います。
カンファレンスでは、田村祐樹先生(緩和ケア医師/サイモントン療法インストラクター)の素晴らしいお話の中で、いつにも増して心に響いた言葉がありました。それは、「希望」です。希望=治るではありません。希望は癒しにつながります。
治ることと癒されること、それは似ているようで違う意味なのです。そして、患者自身が希望を持つことはもちろんなのですが、同時に医療スタッフや家族みんなが心から希望を持って患者に接することが、その方の自己治癒力を高めることになる、というものでした。
ですから、私も希望を持って今年も頑張りたいと思います。
今年とても楽しみな最初のイベントは、2017年3月4日(土)の「ホリスティックな1日」です。
長年(20年?)の日本ホリスティック医学協会会員である私が、初めて協会の講座として開催させていただく「ホリスティック塾」があります。
人を丸ごと、社会丸ごと、環境丸ごと、地球丸ごとに捉えるアプローチや療法などをご紹介して、ホリスティックなセラピスト(ホリスティックピープル)になっていただく講座です。
それが午前中で、午後からは、オキシトシンについてウィスコンシン大学で研究をされてきた高橋徳先生による講演「オキシトシンと愛」です。
アロマテラピートリートメントでオキシトシンがどのように分泌されるかなどの臨床研究もされていらっしゃいますので、とても楽しみです。
講演の後は、とってもホリスティックな高橋先生と私とのトークセッションで、高橋先生の引き出しを次々と開けていきたいと思っていますので、ぜひいらしてくださいね。
では、皆様にとっても希望とワクワク満載の 一年になりますように願っております!
JEA校長 ギル 佳津江
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