炎症や痛みを和らげる手技療法
医療従事者の方ならご存じだと思いますが、炎症部位にはマッサージは禁忌です。
つまり、マッサージを行ってはいけないのです。
その理由は、炎症を悪化させるから。
炎症とは発赤、腫脹、疼痛、発熱です。痛みも腫れも、人間にとっては深いな感覚で、なくなってほしいと思いますが、実は炎症は身体にとって必要な反応です。身体の組織が損傷したとき、具体的な例でいうと、たとえば足首を捻挫してしまったときには中で血管が切れて内出血を起こしていたり、靭帯が断裂したりすることで足が大きく腫れてきたり、ズキズキと痛んだり、赤く熱を持ってきたりしますね。
それに加え、可動域の制限が起きています。こういう時はRICE、つまり、安静、アイシング、圧迫、挙上を行うことが最初の基本的な処置になります。
覚えておいてくださいね。
ところで、なぜそもそも、そんな不快な炎症が起きるのか、それは身体が自らを治すプロセスが始まっているからなのです。
指を包丁で切ってしまった時も炎症が起きなければ切り傷は永遠に治ることはないでしょう。
ただ、炎症は治癒プロセスの最初の段階であり、次第に修復の段階に移行していく必要があります。
この時に患部を安静にしないとせっかく線維芽細胞によって産生され、断裂した組織をつなぎかけていた膠原繊維がまた断裂したりして、最初に戻ってしまう、ということがあります。
また、腫れがあまりにもひどい傷口が大きく開いてしまうため、かえって治癒が起きにくくなります。
マッサージの刺激は早速始まった治癒プロセスを損なうため、また、開放性の傷であれば、そこから病原菌が侵入していた場合、つまり、感染が起きている場合、その感染を広げてしまう危険性があるから禁忌なのです。
これに対し、感染がなければ行えるのがボッダー式リンパドレナージ(MLD)です。正式名称はDr. Vodder’s Manual Lymph Drainageです。
なんと、このメソッドは炎症に対して禁忌どころか、適用なのです。
つまり、炎症も痛みも軽減させることが出来るのです。それに加えて、痛みで亢進してしまっている交感神経を鎮静させるため、回復に必要な正常な血液循環を維持することが出来ます。
こんなに軽くて何の効果があるのか?!と思うほど軽く、小さな手技を繰り返すことによってびっくりするほど痛みが引きます。
ただし、これはリンパマッサージとか、リンパという名前のマッサージ方法であればよいということでは決してないので、間違えないでください。
それらは多くの場合、炎症を悪化させてしまいます。
オーストリアに本部を置くボッダーアカデミーインターナショナルが認定する講師やセラピストが行う公式のボッダー式リンパドレナージでなければ効果は保証できませんのでご注意を。
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