月別アーカイブ:2018年7月

6 月9 日、10 年ぶりくらいでイギリス本部主催のIFPAカンファレンスに出席してきました。

IFPA会長のモージェイ先生と

↑IFPA 会長のカブリエル・モージェイ先生と

今、英国でのアロマセラピー事情がどうなっているのかを聞いてきたい、ということと、前日の8日には認定校ミーティングもあり、外国人会員として英国人の次に一番多い日本人の立場を守りたい、という気持ちもありました。

開催されたのはエジンバラというスコットランドの古都です。

年に一回、エジンバラフェスティバルという、舞台芸術の祭典が開かれ、世界からたくさんのアーティストが集まります。

エジンバラ

また、ハリーポッターが書かれた町でもあります。(行くまで知りませんでしたが・・・)

5 人のスピーカーのどなたも素晴らしい内容でしたが、特にクリニカルアロマセラピーを実践されている、エジンバラのWesternGeneral Hospital とRoyal Infirmary という二つの病院で補完療法コーディネーターとして長年貢献してきたAngela Secretanさんの活動の紹介はとても良いものでした。

アンジェラさんの活動は大きく3 つ

①施術の提供(病棟だけではなく、外来がん患者の宿泊施設、 在宅でも)

②ガン患者さんのQOLを上げる製品の開発販売や在宅への人 材派遣を業務とする会社Lavender Touch の設立。

③広くアロマセラピーのサービスを提供するための人材育成やリサーチを行うシステムを作られました。一人の人が、この3 つを同時に進行させるというのは容易ではありません。たいがい、そのうちのどれか1 つ、よくて2 つしかできないでしょう。ガン治療の現場で患者さんが経験する様々な苦痛を知り尽くしたうえで、その方々が必要としているサポートを様々な側面から行っておられました。

①では病棟内で施術するだけではなく、放射線療法を受けるため、連続で何日も通院しなければならない場合、遠方からの患者さんは病院が用意した宿泊施設に泊まりますが、たった一人で心細い気持ちの患者さんを支えるためにアロマセラピーの施術がとても助けになるのです。訪問アロマセラピーも、田舎に住むガン患者さんへの派遣のシステムを構築されています。

②ではアロマスプレー、ディフューザー、アロマスティックといった製品以外にも、緩和ケアの患者さんには匂いの対策を行うブレンドを提供したり、また、ガン治療の副作用として発汗がひどい患者さん用に、竹の繊維で作ったパジャマを開発、販売しています。汗を良く吸って、しかも、乾きが早く、身体が冷えないため、着替える必要がない、といった製品です。

③では、ガン患者への専門アロマセラピスト育成のために得た研修費を、セラピストの実地研修を行って病棟で患者さんに無料で提供するための資金に充て、その施術データを調査や研究に活用し、アロマセラピーの有用性を証明していき、それを聞いた人たちがまた、専門的研修を受けにくる、という循環を生み出しています。とっても素晴らしいですね!日本でもこれに見習いたいと思いました。

ラベンダータッチの活動を紹介するセクレタン先生

↑ラベンダータッチの活動を紹介するセクレタン先生

香りそのものの効果の重要施を説くリヤノンルイス先生

↑香りそのものの効果の重要性を説くリヤノンルイス先生

英国の病院で使用されている精油の吸入器 とても人気がある

↑英国の病院で使用されている精油の吸入器はとても人気があるそうです

今回、エジンバラに英国人の親戚がたまたま住んでいたことで、彼女の家に泊めてもらい、半日市内観光、会場や駅への送り迎えまでしてもらって、とっても助かりました!お土産の心配までしてくださり、買ってきてくれたりと。心からのおもてなしに感謝です。

ロイヤルボタニックガーデンの中の素敵な建物

↑ロイヤルボタニックガーデンの中の素敵な建物

また、今回、IFPA の熱心な理事たちとも顔を合わせて意見交換し、具体的なことを相談できたことも収穫でした。来年3月3日にハービスプラザで開催するIFPA会員症例研究報告会にも、本部からの資金援助をいただけることになりました。IFPA 会員の皆様、症例や、ご自身の活動のデータなど、共有してくださいませんか?

7 月からお申し込みの募集を開始します。「こんな内容はエントリーできるのですか?」など、ご質問はいつでもお受けしていますので、ぜひ、お問い合わせください。

http://japan.ifparoma.org/

Category / アロマコラム

Author / Kazue Gill

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