女のためのクラリセージ
自分が今、必要としている精油の香りは心地よいと感じるのです。
香りに対する好き嫌いの反応に影響を与える要素にはいくつかあります。
●その時の体調
●その時の精神状態
●いままでの記憶、たとえば、楽しいことを経験したときに香っていた香りであれば、好感を持つ。
●女性の場合は月経周期や妊娠など性ホルモンの状態
などによって左右されます。香りの違いだけではなく、香りの強さも好き嫌いに影響します。
興味深いのが、この4つ目の女性の場合の例です。
たとえば、クラリセージは女性によって好き嫌いが分かれる傾向が強い精油です。
ただ、普段はあまり好きではない人も月経が始まる前や月経中は好ましく思うことがあるのです。
昔、バイオフィードバック装置という、心拍数、血圧、呼吸数、末梢の皮膚温度などを計測してストレスを数値化する、可視化する装置を心療内科の先生にお持ちいただいて、精油を色々嗅ぎながら、緊張するかリラックスするかを試したことがありました。
この時、ある女性にリラックス系の精油を次々と嗅がせたのにもかかわらず(ラベンダーとかカモミールとか)、リラックスするどころか、逆に緊張の反応が出てしまいました。
そこで、試しにクラリセージを嗅がせたところ、ストンといきなりリラックスしたのです。
そうです、その女性は生理中だったのです。
月経の始まる前から月経の前半に起きやすい月経全症候群ですが、昔は月経前緊張症とも言われていたことがあるくらいです。
クラリセージの精油を嗅いで一瞬でリラックスするということは私自身も経験があります。
クラリセージに含まれる微量成分であるスクラレオールが女性ホルモンのバランスを整える作用があると言われています。
また、このスクラレオール、たばこの葉からも発見された物質で、トマトなどの植物の青枯れ病を予防する働きがあるのです。
植物由来の芳香成分にはまだまだ、未知の部分がありそうです。
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