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このところ、ベチバーの芳香蒸留水を洗顔後の化粧水として使っています。今日はこのベチバーの話をします。

私は英国に住んでいた1985~95年の間に自然療法に目覚め、アロマセラピーやヨガを習い始めました。その時、よく耳にしたのが、“グラウンディング”という言葉でした。精神状態が安定して冷静である、または地に足がついている、よって、大地のエネルギーによって充電ができている、というような意味あいで使われていました。

さて、精油はその揮発スピードによって、トップ、ミドル、ベースと分けられていますが、このベースノートの香り、つまり、重い、長持ちするベースノートの香りを持つ精油がいわゆる、グラウンディングの精油として使用されます。たとえば、不安感、不眠、自信欠如、パニック、考えることがやめられない、などの精神状態に対して効果があります。
そのベースノートの精油の一つに、イネ科のベチバーという精油があります。ベチバーが本来育つのはインドのような暑い地域ですが、近年、日本でもベチバーの栽培がおこなわれ、国産の精油も誕生しています。レモングラスのような外観をしていますが、使用されるのは葉ではなく、その根っこです。
個々の精油がどんなことに効果があるのかを考えたときに、その精油が植物のどの部分から採れたものなのか、どんな環境で育ったか、などを知ると、不思議に納得がいくのです。
ベチバーの根はたくさんの細い根で、深く、びっしりと土に張っています。ですから、グラウンディング、すなわち揺らがない、安定させる力を持つのです。また、根は植物にとっては生きるために必要な水やビタミン、ミネラルを土から吸収する機能があります。これは、栄養の吸収を行うということになりますから、私たちにとっては胃や腸のような栄養を吸収する臓器の機能を高めてくれるのです。仕事が忙しく、消耗してばかりいる人には心にも身体にも充電が必要です。
そして、ベチバーは暑い気候の中で育ちますので、暑さに強い、すなわち、冷やす作用があるのです。ですので、全身に使えば身体を冷やしますので暑さで身体が弱っている時や、関節炎などの炎症性の疾患に良く、また、たとえ冬であっても、頭を使い過ぎたときにはベチバーの香りをかいだり、顔や頭に芳香蒸留水などを塗布したりスプレーすればスーッと落ち着いて気が頭から降りてきます。私たち現代人は運動不足で首から上ばかり使っていますから常に気が頭に上がっている状態ですので、こんなときの頭痛にも良いとされます。アロマセラピーではベチバーは脳卒中後のリハビリ期間にも循環を良くするために使用されることがあります。

インドや東南アジアではベチバーの根でマットやすだれを作っています。とても涼しげな香りが心地よいばかりではなく、虫よけ効果もあります。特に、すだれは水をかけると香りが立ち、気化熱によって部屋が涼しくなるそうです。

昔、バリでベチバーの根で作られたランチョンマットを買ってきましが、長い間香りを楽しむことが出来ました。そのランチョンマットを使うたびにバリに旅行した時の楽しい気分がよみがえって、ああ、また行きたい!と思わせてくれました。香りは常に記憶を呼び覚まします。これがアロマセラピーのもっとも素敵な魅力です。

↑ベチバーの根で編まれたリンゴのオブジェ

Category / アロマコラム

Author / Kazue Gill

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January 17 2022

気と浄化

あけましておめでとうございます。
日本人にとって元旦はとても重要な一年の節目です。
スッキリと風通しの良い心身で爽やかなスタートを切りたいですね。

日本には四季があります。自然界では、季節により、食べ物が多かったり、少なかったり、食物の種類も変わります。食べる物が豊富な春の後半から夏にかけて、動物はたくさん食べて栄養を吸収しますが、活動も活発になりますので、身体の中も健康的になります。

そして、秋が来ると、食べ物が少なくなる冬に備えて、食べられるだけ食べて皮下脂肪を蓄え、場合によってはどこかに食べ物を隠したりします。やがて冬になると食べるものが無くなるので、隠しておいた食べ物を少しずつ食べたり、冬眠したり、あまり動かずにエネルギーを温存しながら、蓄えた皮下脂肪をエネルギーとして使い、自然に体重が落ちていきます。
そして春が来て再び少しずつ食べものが増えてきます。このようなサイクルを毎年繰り返すことで、知らぬ間に動物は身体の中のお掃除もしています。皮下脂肪は非常事態に備えたエネルギーの貯蔵庫でもあると同時に、色々な毒素もため込んでいます。

今のような日本の社会では、季節に関わらず、ほとんどの人が食べたいときに食べたいだけ食べられます。
特に冬でもクリスマスだ、お正月だ、とお祝い続きでごちそうを食べ、ゴロゴロしています。寒いので運動量も減って、あまったエネルギーは脂肪として蓄積して行きます。

動物であれば、冬に体重を落とすため、脂肪に蓄えた毒も汚れも一緒に排出されていくのですが、私たち現代人はかえって冬に太ったりしていますね。
たとえば、遺伝子が人間に近い猿と比べると、人間の体脂肪率はとても高いのです。
女性で20-25%が健康的な標準値ですが、ヒト以外の霊長類では5-10%ほどしかないと言われています。
また、食べ物が少なければ、消化管や肝臓などが休み、浄化され、修復することも出来ます。
ファースティングはその意味で一定の効果がありますが、定期的に行わないと意味がありません。
日本の場合、お正月でごちそうを食べ過ぎた後、七草粥を食べて、ハーブの力も使って、内臓をいたわり、毒素の排出を促す習慣がありますが、一回食べたくらいでは、その効果は薄いと思います。

実は、私は2021年までの11年間で体重が10キロ増えてしまっていました。年齢と一緒にほぼ毎年1キロずつ、増えていった計算です。
そして2021年の5月には京都市から「このお知らせは人間ドックで肥満と診断された方にお送りしています」という通達が届いてしまいました。
血中コレステロール値も若干、正常値を上回っていました。それまでも、多少、食べる量を減らしてはいましたが、なかなか痩せることは出来ませんでした。
そこで、2021年6月から本気で減量に取り組みました。
そして10月までの5カ月で6キロ減量出来ました。しかも、健康的に痩せることが出来ました。どうやって成功させたかは紙面の関係上、ここでは述べることができませんが、いずれ、皆様にご紹介できると思います。

減量してみて良かったことは、もちろん、見た目がすっきりしたのはありますが、何よりも、「頭の回転が良くなった」「いびきをかかなくなった」「疲れなくなった」「前屈でお腹の肉がはさまらなくなった(笑)」ことです。
そして、もっとも良かったのは、身体の中の脂肪とともに、そこに溜まっていたゴミも排出できたせいか、身体の中がきれいになったと感じます。そうすると、気の通りも良くなったので、いままでよりも気を感じやすくなりました。

毎年1回、JEAで開催する日本ホリスティック医学協会の「ホリスティックヘルス塾」の講座は(2022年2月20日開催)ホリスティックな健康を目指したい方へ向けたものですが、その中でご紹介させていただく、調身、調息、調心では気を整えることが目的で、病気の予防にも気が関わっています。
身体の汚れと気の停滞が病気をもたらすのです。そこで、今年の私のテーマは「気と浄化」としました。

6月にはハーバリストでヒーラーのシャーロッテ・ムトロさんに、オンライン講座をしていただく予定です。どうぞお楽しみに!

セラピストレディネス ホリスティック・クレンジング&デトックス
〜肉体・思考・感情の浄化であなたの施術が一変する〜
【日時】6月5日、12日(日)14:00〜17:00

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Author / Kazue Gill

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