月別アーカイブ:2024年8月


誰もが生きている間に何度もストレスを経験します。

中でも強く、長引くストレスは老化、生活習慣病や免疫異常、心の病などの原因の一つとなっています。ストレスの原因(ストレッサー)がなくなればよいですが、それは現実的には難しいですね。

 

stress
ストレスとはもともと物理用語で、外からかかる力に対して物質が破壊されないために必要な内力のことを指します。この外力がストレッサーであり、人間に置き換えると、怖い上司やいじめっ子、緊張するプレゼンテーション、お金や仕事の悩み、将来の不安、など様々です。

 

 

仕事で上司にパワハラされる女性

1. パワハラされる女性に恐怖や怒り、緊張などの負の感情が生まれます。するとその信号が身体の恒常性を維持する脳の視床下部へ送られ、この危機を乗り越えるための「戦うか、逃げるか?」のスイッチが入り、交感神経が優勢になります。

2. 視床下部からの指令によって副腎からコルチゾールやアドレナリン、ノルアドレナリンといったストレスホルモンが分泌されます。

3. 交感神経の働きによって筋肉(骨格筋)が緊張し、血糖値、血圧、心拍数が上昇、筋肉に血液が優先的に送られ、皮膚や消化器などへ流れる血流が減ります。

 

 

このようなことが頻繁に続くと慢性ストレス反応として骨量の減少 、筋肉や肌の衰え 、免疫機能低下、疲労の蓄積など、健康が損なわれてきます。

身体はSOSを発信しているのですが、本人は意外にそれに気が付かないところがストレスの困った側面です。では、どうすればいいのでしょうか?

 

次のブログではその解決方法の一つ、アロマセラピーでの対応についてご紹介します。

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Category / アロマコラム

Author / Kazue Gill

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私のインスタを読んでくださっている方はおそらく一度はメディカルアロマセラピーという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、実はこの言葉は日本の中だけで使われていて、しかもアロマセラピー業界で合意された定義もないのです。

 

ネットで検索すればわかりますが、アロマセラピー発祥の地であるフランスや、1990年代頃にアロマセラピーが世界でいち早く一般市民に浸透した英国でさえ、この言葉は全く使われていません。

 

Healing with Essential Oilsという本(カート・シュナウベルト著)がmedical aromatherapy という副題を使っていますが、それ以外にはまったく見かけません。英語圏でそれに近い意味で使われているのはClinical aromatherapyという言葉です。

 

つまり、クリニック、医療施設、医療の現場で行われるアロマセラピーという意味合いです。
必ずしも医療従事者が行うという意味ではありません。

クリニカルアロマセラピーを行える訓練を受けたアロマセラピストであれば行うことが出来ます。

よく勘違いされているのですが、医療現場でのアロマセラピーは精油学の知識とトリートメント技術があるだけではするべきではないのです。

人の命を預かる医療の場で活動するアロマセラピストは一定の医学的知識、衛生管理、コミュニケーションスキル、職業倫理、対象となる患者や利用者の疾患や心身の状態に対する専門的な勉強や訓練が不可欠です。

また、日本では精油の治療効果に対するエビデンスレベルは低く、医療従事者ではない者はもとより、医療従事者であっても、治療効果を謳ったアロマセラピーの使用は今の日本の医療現場では受け入れられていません。

そのようなことが可能かのような印象を与えてメディカルアロマセラピーと称している団体もありますが、それは危険であり、アロマセラピーの評判を落としてしまう恐れもあります。

 

JEAのセラピスト派遣事業部ソレイユの活動として2023年に卒業生が述べ1500回の有料施術を行った関西のクリニックや総合病院でも、
利用者の方や施設の職員に精油の効果を疾患名とともに述べることは決してしません。

精油の治療効果をそのような形で伝えることは日本では倫理違反であり、違法でもあります。

ちなみにですが、アロマセラピー発祥の地であるフランスでは医師による診断と処方箋があれば精油が配合された治療薬が調剤薬局で患者に対して合法的に販売されています。

一方、このような精油の扱いは日本では認可されていません。

フランスでは、個人がセルフケアで楽しむ気軽なアロマセラピーに対して、エビデンスに基づいた治療としての精油学を示す言葉としてaromatology アロマトロジーという名称が造られました。

しかし、現在はこのアロマトロジーという言葉もすでに商業利用され、あたかも効果があると思わせるような商品の販促ワードとして乱用されてしまっています。

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鬼滅の刃のアニメシリーズ、柱稽古編のエピソード7の中で岩柱である悲鳴嶼行冥の修行を受ける竈門炭治郎が大きな丸い岩を一町押し動かすというシーンがあるのですが、ここに私の教えるトリートメントと共通する力学があるのです。

 

授業では体幹と下半身が主であり、腕や手は従であることをしっかりと教えています。

 

クライアントにとって最も気持ちよく、そして何よりも、セラピストの身体に負担がなく、小さな身体の人も大きな力が出せる身体の使い方なのです。

 

これは踊りであってもスポーツであっても同じです。
運動力学なのです。

 

深い圧をかけなければならないときほどしっかりと下半身から力を出す必要があります。

 

どういうわけか、すでにトリートメントを学んだ経験がある人ほどこれが理解できない、できない人が多いのです。でも、これをしっかり身体に覚えこませれば、今後、どんなトリートメントテクニックを学ぼうと、間違いなく上手に使いこなせるようになります。

 

たとえ、それがボッダー式リンパドレナージのような超繊細、超軽い圧のトリートメントであっても身体の使い方は強い圧の時と全く同じなのです。

 

 

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長年、私は緩和ケア病棟でアロマセラピーの施術をさせていただいてきました。

 

今、がんは死亡原因の第一位となっていますが、それでも医療従事者の方でもない限り、自分や身近な人ががんを発症するまではその辛さについてあまり把握できていないと思います。
ということはその時が来たら心の準備ができていないかも?出来たら自分は準備しておきたい。
 

私の両親は二人とも何年もかけて緩慢に進行する肝臓がんで70代前半で亡くなりました。
ですので、私自身は長年、死というもの、がんというものに向き合ってきたように思います。
 

シシリー・ソンダースという英国のホスピスの草分けの医師が提唱した「トータルペイン(全人的苦痛」という、痛みに関する概念を提唱した方がおられます。
 

現在も緩和ケアにおいてはこの概念は基本的な考え方として受け継がれています。
トータルペインとは肉体的な痛み、精神的な痛み、社会的な痛み、霊的痛みの4つの痛みのことであり、がん患者、特に末期において顕著になってきます。
 

ただ、これは本当に人によってさまざまであり、その方のそれまでの人生の歩み、ものの考え方、死生観、家族や親しい人との関係、経済状態、緩和ケアによるサポートのあるなし、など様々な要素によってこれらの痛みは左右されるのです。
 

私が常日頃、本当に素晴らしいなと思っているのは、緩和ケアに携わる多くの医師やメディカルスタッフの方々が、日々このような終末期の患者さんの心と身体をどうやったらもっと楽にして差し上げられるかについて常に勉強をされているということです。
 

緩和ケアもどんどん進歩し、在宅での看取りも希望すれば可能になってきました。とても頼もしいことです。
 

私の住む明日香村にはうれしいことに地域医療に貢献度が高かった医師に送られる赤ひげ大賞を2024年に受賞された武田 以知郎先生がおられます。「明日香に生きる」というドキュメンタリー映画でも紹介されています。
こんな素晴らしい先生が自分の住む村にいてくださることが心強いです。
 

それから、死を目前に控えた愛する人を前に、家族は無力感を感じることも多い中で、セラピストがアロマセラピーの施術をするだけではなく、子供やパートナー、家族が簡単でよいから良い香りのマッサージオイルで心を込めて手足を軽擦してあげることは患者本人だけではなく、家族にとっても心の救いになり得ます。
 

実際にそのようにして痛みが楽になった患者さんも過去におられました。

その時、喜んでいるのは患者さんだけではなく、家族さんも喜んでおられるのです。
タッチの力、香りの力を一般の人にも広げていけたらいいなといつも思っています。
 

こんな病気の時だけではなく、なにか辛いことがあったら家族まるごとが助けられるものですので、これをもっと社会に広めていきたいと思います。
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Author / Kazue Gill

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August 01 2024

明日香で暮らす


 
一ヶ月ほど前から家の近所にある明日香スタンド(旧岡本邸)さんのお庭作りのお手伝いをしています。
明日香スタンドの運営チームのお一人である久住一友さんのコンセプトがとても好きです。

 

「まちづくり、というと大げさだけど、近くに美味しいパン屋さんがあったらいいなとか、小さな子と一緒に出かけられる場所が増えるといいなとか、「あったらいいな」は誰でも考えたことありますよね。
でもその先は誰かしてくれるだろう。どこか他人任せではありませんか。
政治や誰かに任せるだけではなく、住みたい町は自分たちで作ろう」。とても共感します。

 

幸い明日香村は五千人ほどの村なので、ネットワークが色々あって、良いことはやってやろう、手を貸してやろうという意気込みの方が多いような気がします。
今日のところはエントランスをきれいにし、草引きをして、今後の作業の順番を決めました。
すでに庭に生えている植物の何を残して何を入れ替えるかを相談し始めています。
作業しながら岡本さんから明日香の昔の暮らしや村の人達のお話、植物のことなどお聞きすることができて、とても楽しく、勉強にもなります。

 

ぜひ、明日香にいらっしゃったら明日香スタンドにお立ち寄りください。
また、レンタルもできるので、ここでイベントしたい方も募集中です。
私もそのうち何かしたいと思っています。

 

でも、まずはお庭。毎月1回くらいのペースで庭作りの仲間で作業していく予定です。

 

明日香スタンド
https://asukastand.com/

 

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