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2020June13
講師ブログ「庭の花」細尾 智恵子先生
みなさま、こんにちは!
講師の細尾です。
緊急事態宣言、解除されましたね!
そしてJEAも6月1日より授業再開されました!
活動自粛生活期間中、どのようにお過ごしでしたか?
わたしはいままで後回しにしていた家の中の片付けだとか掃除だとかを
毎日ぼちぼち行って、暇なはずなのに毎日あっと言う間に終わって、
なんだか不思議な気持ちで毎日過ごしておりました。お仕事によっては変わらずお忙しい、そして緊張の毎日を送っておられた方も
おられると思います。特に医療従事者の方やその機関でお仕事をされておられた方々は
いまもそうだと思いますが、本当に大変な緊張とご苦労をされたと思います。
本当に頭が下がります。感謝しかありません。休校中、実はいっとき、とあるお花の香りに苦しめられていました。
それは我が家の花壇のお花の香りです。
我が家と言っても借家で、数年前引っ越してきた時にはすでに
幅2メートルほどの花壇の中央にその木はだーんと植えてあり、
毎年5月になると花を咲かせ、とても濃厚な甘い香りをぷんぷん香らせ、
どや顔で自己アピールを行っておりました。その香りは 白い小さなお花から発せられていて、
ジャスミンとネロリとイランイランをミックスしたような香りなのです。想像してみてください。。。濃いでしょ?濃すぎるでしょ!?
それがなんと、今年は例年の倍?いや3倍?いや10倍?
「嘘でしょ!!!!????」と毎日叫んでしまうくらい濃厚に香っていたんです。玄関の中にいても、隣接しているトイレに入っていても、
外のその花の香りで頭がくらくらしてしまうくらい濃厚だったんです!!!それがこの花↓
これが全体↓
で、これが4日後。一番香りが濃厚だった時。(黄色が強くなっています)↓
どうです?何の花だか分かります?
ネロリに似ているけれど葉の形がネロリより尖っているし、
何より柑橘の実はなりません。「何なの???これ何なの???」と毎年思いながらも
わざわざ調べた事もなく数年経過。
コロナ渦ステイホーム中、この花、この木と濃厚接触する事になり
初めて正体を調べてみる事にしました。いま、便利なものがあるんですね。
スマホで植物の写真を撮るとそれが何なのか教えてくれるアプリ。それで調べた結果、
この木は『トベラ(扉)学名Pittosporum tobira』という植物だと判明。しかしそんな名前、聞いたことありません。
しかもご近所見渡してもこの木を植えているのは、うちとお隣さんだけ。
なんなのでしょう。この2軒だけでブームの時期があったのでしょうか。
Wikipediaによると、「枝葉は切ると悪臭を発するため、節分にイワシの頭などとともに
魔除けとして戸口に掲げられた。その為扉の木と呼ばれ、それがなまってトベラとなった(学名もこれによる)」とあります。
昔大家さんが節分に魔除けとして戸口に掲げていたのでしょうか。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「え???枝切るとくさいの???
でも私これまで何度か枝を切ったことあると思うけど悪臭した覚えがないよ?
だってもし悪臭がしたら絶対わたし覚えているはず。
でも、そうと分かると怖くて枝が切れない!こんなに伸びてしまっているのに!!
香りでくらくらするから、ばっさり切ってやりたいのに~!!!」
という葛藤の日々でありました。で、結局、まったく枝を切らずに(切れずに)ただひたすら
咲き乱れる花の香りにくらくらしながら、虫や雨風で落とされる大量の花びらの掃除に毎日明け暮れておりました。
↓でもこんなにも大量の落ち花の掃除をした記憶がこれまで無いのです。
という事は「今年は例年よりもたくさん咲いて香り何倍も濃厚」と思っていたのは
気のせいではなく、実際に例年よりもたくさん咲いていたという事になります。ではなぜ???
気候???
わたしステイホームで無意識にいつもより手入れしていた???
いいえ、いつもどおり、ほぼ放置していました。という事は考えれらる事は1つ。
数が月前にある事情により、その花壇の端っこに植えてあった南天の木を切ったのです。
もちろんこれも大家さんが植えておられたものなので、ちゃんと了承を得た上で、
やむなく根こそぎサヨナラをしました。
ご存知の方も多いと思いますが、南天は非常に強くしっかりと根を張る植物です。
その子が居なくなって、きっと花壇はトベラの独壇場になったのでしょう。
土の栄養も、水も、全てトベラが独り占め。ライバルなし。それで今年は「え!?だれか外で薬まいた!?」と困惑するほどの
異常に濃厚な香りを放つまでに成長したのでしょう。植物はたくましいですね。本当に。したたかで抜け目が無い。
感心するし、憧れます。わたしもそんな風に生きたい。で、ふとあの香りの成分は何だったのかと考えてみました。
「エステル成分グループ、アルコール成分グループのリナロールとゲラニオール、
そして窒素化合物グループのインドールも入っているでしょう。
ただあの一番咲き乱れている時に放たれていた
ちょっとヒリヒリするような薬っぽい刺激臭の正体はなんだったのか。。。
害虫や病気に強い、免疫力に優れた植物のようなので、
フェノール成分グループだったのかもしれない。えーでもカンファ―臭もしたような。。。
それが薬っぽく感じたのか?えーでも、薬と言えばティートリー。ティートリーと言えば、
テルピネンー4-オール。。。テルピネンー4-オールが入ってたのかな?
渋みはあまり無いからテルペン成分グループのαピネンはあまり入ってなさそう。」などなど。
どこまで正解なのかは分かりませんが、そうやって香り成分を想像するのも無駄に楽しかったりします。そんな、自分の身近なものや事柄にたっぷり向き合えたステイホーム期間。
楽しい期間では無いなずなのに、わたしにとっては暖かな、充実した期間となりました。
(趣味のパーカッションの練習もたっぷり出来ましたしね笑)今後もしばらくはコロナ対策の気は緩められませんが、
気は張りつつも、ステイホーム中に養った新しい生きる力を存分に活かして
植物のように強く、たくましく、しなやかに、生きていきたいと思います。ではまた皆さま、スクールで元気にお会いしましょう~(^O^)/
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