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  • 2016September12

    <講師ブログ:担当 金谷先生> Un Chat

    neko
    この“ねこ”にはまりました。

    “Un chat”はフランス語で“1匹のねこ”です。
    “ねこ”って、“ネコ”“猫”、と文字によって微妙に印象が変わるのですが、
    一番しっくりくるのは、やっぱりこの版画のタイトルにもなっている“chat”。

    今巷では空前の猫ブームというのに、私は大の猫ギライ。というか、猫が怖い(-_-;)
    猫物は常に素通り。
    書店で写真集が目にはいったら急に進路変更、スーパーで猫缶を見ては目をそむけ、道端で出くわしては小走りで立ち去り・・・と、情けない限り。

    それが・・・
    何故か引き寄せられてしまいました。磁力ってホントにあるんですね~。
    一目見るなり心をわしづかみです。

    動物がお腹を見せるという究極に無防備な姿、無邪気、無垢、脱力感、そしてほんのぽっちり見え隠れする
    何とも表現しようのない表情。

    たぶん私が常日頃、こうありたい(でも出来ない)と思う姿そのものなのに魅かれているのだと思います。
    ず~っと見ていても飽きないし、見る毎に違う感覚が呼び覚まされるような気がします。

    あとさきになりましたが、この子との出逢いは、現在、兵庫県立美術館で開催されている『藤田嗣治展』
    藤田氏の版画です。
    藤田氏の絵は大好きで見ることも多かったのですが、版画は初めて。
    (猫は嫌いといいながら、藤田氏は猫の絵も多く描かれていて、不思議とOKでした。)

    先月、大好きな藤田嗣治展が開催されているので、久々に兵庫県立美術館を訪れました。

    muse

    藤田嗣治、晩年はフランスに帰化しカトリックの洗礼を受け、レオナール藤田と名乗られていました。
    名前はピンと来なくても、絵を見たら知っている方も多いのではないかと思います。

    fujita

    leonard_foujita_cafe

    images

    冒頭の版画が作られた経緯も知ってみるとさらに面白いと思うので、興味のある方は是非美術館に足を運んでみてください。

    今まで知らなかった絵もたくさん見ることができましたし、今回鑑賞してもっともっと好きになりました。
    レオナール藤田の作品は晩年を過ごしたランス美術館が多数所蔵しているということです。ランスには氏が永眠するフジタ礼拝堂もあるとのこと。
    以前フランスに旅行した時、日帰りでパリ近郊のランスにあるノートルダム大聖堂が目当てで
    訪れたのですが、その時はレオナール藤田の存在を知らず今思えばとても残念なことをしました。

    この次は絶対訪問したいと思います。
    礼拝堂にランス美術館に、そしてこれまた前回時間がなくて行けなかったシャンパンのカーブ(^^
    またまた訪れたいところが増えました。

    ブログを読まれた方の中にレオナール藤田が好きな方がいるとうれしいです。
    ご存じない方も是非一度美術館を訪れてみてください。
    行かれた方は是非スクールで金谷を見かけたら感想聞かせてくださいね~♪

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