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2024May16
【尾道・生口島で出会った美しい景色と香りの世界】阪田先生
皆さま、こんにちは。
5月のブログ担当の阪田です。植物の様々な色合いがまぶしい季節。
新たな息吹を感じる新鮮な緑がとても美しいですね。G.Wに入る前に、広島の尾道に行ってきました。
瀬戸内海と小さな山々にはさまれた街並みには、沢山のお寺が点在し
細い小道がいりくんでいて、小さなかわいらしいカフェや
レトロな建物も多い、とても魅力的な街でした。有名な千光寺から町の中心部に戻る途中では、大樹と言っていいくらいの
クスノキに出逢いました。
私は植物のなかでもクスノキがとても好きなんです。
枝の拡がり具合や全体の姿形、色合いになぜかとても惹かれるものがあります。クスノキというと、クスノキ科のラヴィンサラやホーリーフ、ベイローレル
メイチャンなど多くの精油がありますね。クスノキが好きだからかわかりませんが、これらの精油の香りも全部好きです。
一つひとつの香りの印象は全く違うのですが、どことなくどの精油もおおらかさを
感じませんか?私は何か気にかかることがあると、かなり長い時間そのことに囚われて、
四六時中そのことを考え続け、なかなか心が自由になれないようなところがあります。自分でも手放したいのになかなかできずに時間もエネルギーも浪費してしまうのです。
クスノキ科の精油の香りには、そんな囚われてしまっている心を
解き放ってくれるようなところがあるように思えてなりません。
だから、気付くと自然とクスノキ科の精油が私の精油箱に勢ぞろいしているのかな(笑)皆さんにとっても、助けとなってくれる精油はありますか?
さて、今回の目的は尾道港から船で45分くらいのところにある生口島の
耕三寺です。耕三寺はご住職である耕三寺耕三氏が母親の菩提寺として建立された寺院なのですが、
敷地には豪華絢爛な本堂をはじめ、様々な美しい建造物があります。寺院の奥を進むと丘の上の「未来心の丘」と名付けられた巨大な大理石の彫刻が そびえ立つ庭園にたどり着くのですが、ここにたどり着くまでには地獄から極楽浄土を 表現した世界を光の閉ざされた洞窟で体感し、ようやく地上に上がったその先に 未来心の丘が目の前に拡がるように設計されています。その丘は本当に現実離れした世界です。この大理石のモニュメントの数々も圧巻なのですが、驚いたのはそれを取り巻くように咲き乱れていたのがジャスミンだったのです。接写してしまって、ちょっと後悔!本当に丘の周りはすべてジャスミンで埋め尽くされています。まず丘に行くまでにこのジャスミンのほのかな香りがふわ~~っと漂ってきて、気持ちが緩み、優しい気持ちになります。天国への道のりにぴったりな香り。そして、次に現れたのが、コニファー・ブルーアイス(別名ではアリゾナイトスギ)と呼ばれるヒノキ科、イトスギ属の植物。サイプレスと同じ属の植物です。ジャスミンの甘い香りから一転、今度は心身が浄化されて一気にクリアになり より感覚が研ぎ澄まされる清々しい香り。サイプレスの香りよりはジュニパーブランチに近いとても爽やかですっきりとした香りです。ジャスミンの香りは夢の中にいるような気分にさせられますが、その後の ブルーアイスの香りで夢ではない、目の前の美しい景色は現実のものだと 覚醒させられるようです。これらの植物を選ばれたのはどのような意図だったのか、とても気になるところですが この世界観が視覚だけでなく、嗅覚でも未来心の丘までの道のりを進む人達に 強く伝わったことは間違いないと思います。私の人生にまたひとつ、香りと経験が結びついた想い出ができました。
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