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2009August17
“校長ギルのアロマなココロ” 送り火
母が二週間日ほど前に急に股関節が痛くなってほとんど歩けなくなってしまいました。
運よくお盆の休みが取れたので、母の住む東京に行ってきました。
他にも重い持病のある母は声もかすれ、痩せてしまっていてびっくりしました。整形外科では坐骨神経痛と言われ、かかりつけの病院ではMRIの結果を待つ中、
治療は痛み止めの座薬だけという信じられないお粗末な対応をされただけで、痛みを抱えたまま、
二週間近くもただ一日中椅子に座ってじっとしているしかなかった母はさぞかしつらかったろう。実家にいる間、兄の車で鍼灸院に連れて行き、部屋を掃除し、冷蔵庫を整理し、
ほこりをかぶって閉じられていた仏壇を掃除し、母と一緒に父にお線香を上げました。二泊三日の間に母にリンパドレナージュを二度、アロママッサージを二度やってあげ、
痛み止めの座薬や、11種類も飲んでいる薬のうちの二つを止めさせ、
薬の飲み方も、胃の弱い母の胃に負担のない方法を考えて飲んでもらいました。
食事も鍼灸院で指導されたことを参考にさせてもらいました。76歳になる母は、病院から出される薬をそのまま素直に飲み、
行なわれる治療をそのまま疑うこともなく受け入れてしまっていました。
きっとそういう高齢者ってわんさかいるのだと思います。
薬に病気にされている人も多いだろうなあ。製薬会社はもうかりまんなあ。
つくづく日本人はもっと賢い患者にならなければいけないと感じました。
お盆の最後の日の今日、東京から京都に戻り、電話で母と話すと、
このところの元気のなかった母とは打って変わって、力のあるいつもの声にもどっていました。
そういえば、今朝は足の痛みもいくらかましになり、鎮痛薬も使いませんでした。できたらもっと早く行ってあげたかった。
思うに、娘にそばにいてもらって、マッサージしてもらうことが
母には何よりの薬になったのかもしれません。
でも、精油はまちがいなくすごいと思いました。夜、穂が実った稲の香りがただよう中、広沢の池に流される数百の燈籠と、鳥居形の送り火を眺め、
またあちらの世界に戻って行くそれぞれの大勢のご先祖様たちはよいお盆を過ごされただろうか?
ぎりぎりになって申し訳なかったけど、仏壇をあけて父にごあいさつできてよかった~と、
この歳になって初めてお盆というものが身近に感じられた夏でした。 -
2009August07
リンパドレナージュの本家本元、ボッダースクール参りのご報告 その2:謎の東洋人
ようやくミュンヘンに到着すると、手配しておいたタクシーの運転手さんの姿は見えず、
うろうろしているうちにやっと現れた気のよさそうな運転手のおっちゃんは、まったく英語が一言も通じず。
私たちの一時間後にイギリス人の女性ともうひとり、
スペインから日本人らしき女性が到着するはずになっているのが、
この日本人らしき名前の女性が見当たりません。
しかたなく、私が到着口にもう一度行って見ると、
東洋人がひとりスーツケースを持ってぼんやり立っていました。
う~ん、このひとかなあ、それで、Are you ○○?とためしに聞いてみると、
日本語ではい!そうです!と返ってきました。よかった。やっと4人全員がそろって、スクールのあるWalchsee(ヴォルクシー)へ向けて出発しました。
あと、もう一息で到着です!EU諸国は国境もそのままスルーできますので、
私たちはドイツのミュンヘン空港に着陸して、車でオーストリアに入国したので、
パスポート上はオーストリアには行ったということにはならないのが不思議な感じです。途中、高速道路の渋滞がありましたが、陽の明るいうちになんとかヴォルクシー村へ到着できました。
日本の自宅を出てからほぼ24時間が経過していましたが、とくに疲れも感じず、チェックインを済ませると、
4年前の記憶を頼りに湖畔のレストランに歩いて行きました。
ちょうどタクシーで一緒だったイギリス人の女性も一人でお食事中だったので、
彼女にジョインして一緒におしゃべりをしながら夕食をいただきました。
謎の東洋人こと○○さんもご一緒に。
なぜ謎の東洋人かというと、海外生活20数年の彼女は、もう日本人には見えません。
イギリスに20年、スペインに4年、頭の中がすっかり日本人離れすると、見かけまで日本人離れしてきます。
そういう私も人のことは言えないのですが。
私もスコットランドに行けば中国人、横浜中華街に行けば、中国語で話かけられ、
インドに強制合併させられたヒマラヤの王国、シッキムでは初対面の人に「あら、お久しぶり」と言われ、
ビルマのアンサンスーチーに似ているといわれ、
インド舞踊をやっているといえば、そういう顔をしていると言われます。で、話は夕食に戻りますが、食欲もりもりの私たちは、それでも遠慮がちにスープ、
そして、メインの魚料理は皆でシェアして分け合おうということになりました。
私が頼んだチキンスープは、日本だったら、4人分はあります。
おおきな陶器のボウルに入ってきました。
でも、新鮮な野菜がたっぷり入っており、身体にもよさそうです。
私は間食しましたが、Uさんは途中でギブアップです。
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2009August06
リンパドレナージュの本家本元、ボッダースクール参りのご報告 その1:道中
こんにちは、JEA校長のギルです。
去る7月6日から10日まで、リンパドレナージュの元祖、ボッダースクールでのMLDレビューに参加してまいりました。
レビューというのは、すでに一度認定資格を取得したMLDセラピストが、
現在行なっている自分のMLDテクニックや知識が時間の経過とともにおかしくなってしまっていないかを
2年に1回くらいの頻度で、確認、修正していただくコースのことです。なかなかまとまった休みが取れないため、前回から4年が経過してしまいました。
ヨーロッパの人々にとってはオーストリアという場所はとても簡単に行けるところで、
ロンドンからミュンヘンの飛行機代より、ミュンヘンからボッダースクールまでの
一時間のタクシー代のほうが高くついてしまうくらい、気軽に行けるところです。が、私たち日本人にとっては、はるか遠い国。
よっぽど腹をくくってエイヤっとしないと、なかなか行く気になれません。
特に、自分は英国に通算13年住んでいたし、帰国後も10回くらい通っていますから、
ヨーロッパってあまりそそられなくて、どうせレビューやるなら、
バリとか、インドとか、ベトナムなんかでやってくれたら楽しいのに・・・と思ってしまいます。
おととし、専務と二人でフランスのトゥールースに仕事で行ったときも、
専務が「モンサンミッシェルへ行ってみたい!」と行く気満々だったのですが、
私はふ~ん、じゃ、一人で行ってきてください、というありさまです。今回の旅、できるだけ飛行機代を節約しようとして、首長国連合の飛行機会社
ユナイテッドエミレーツで行ったのですが、こんなに長い空の旅をしたのは生まれて初めてでした。
乗り換えのドバイまで、出発の遅れも入れると9時間、
ドバイからミュンヘンまで6時間くらいかかって、ちょっと後悔しました。
でも、同行したおしゃべりの好きなUさんのおかげというか、
機内映画100本以上のチョイスがあったおかげか、ヨレヨレに疲労することもなく、楽しかったです。とにかく、ドバイ空港がどんなところかひそかに楽しみにしていました。
超お金持ちの国ですから、免税店に、ポルシェなどが売っていたり、
さんさんと輝く金のジュエリーがグラム何十ドルで売られていたり、おもしろい。
へんな石庭とやしの木に池というインスタレーションや、
ターバンや真っ黒なブルカを身にまとったインド、中東、アフリカの人々がゆったりと歩き、
なんだか、せこせこした私たち日本人とは違う空気をまとっていらっしゃいます。
アフリカのサバンナが、サウジアラビアの砂漠が、見える気がしました。
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2009August01
ボッダースクール本校へ
リンパドレナージュという言葉は今や若い女性の間でも良く知られ、世界中に広まっていますが、
そもそも最初にこの療法を編み出したのが、エミール・ボッダーという人なのです。1932年のことです。普通のマッサージは血行とリンパの流れの両方を促進しますが、
ボッダー式のリンパドレナージュはリンパの流れだけを促進させます。
これが、本物のリンパドレナージュの重要なポイントで、非常にソフトなタッチでないとできません。
たとえば、足をひどく捻挫したとします。足首は腫れ、ズキズキと脈を打ち、ひどく痛みます。
赤黒くなっているので内出血もしているようです。
こんな ときには血行を促進してしまう通常のマッサージは
痛みや腫れをひどくしてしまい、治癒も遅らせてしまうので行なえませんが、
ボッダー式のリンパドレナージュ はむしろ行なった方が、
腫れと痛みが引いて楽になり、繰り返し行なうことで治癒も早まるのです。
他にも色々な効果を持つボッダー式リンパドレナージュですが、それだけに、
テクニックはとても繊細であり、正しく行なわれなければいけません。
また、リンパ系の構造と機能を詳細にわたって学ばなければなりません。でも、それだけの価値のある効果があるので、がんばろうという気になります。
というわけで、今年4年ぶりにボッダーの本校があるオーストリアのヴォルクシーというところへ
リフレッシュ講座を受けに行って来ました。5日間の間に、ベーシックのテクニックから、リンパ浮腫用のバンデージングまでおさらいします。
教えてくださったのは校長であるヒルデガルド・ウィットリンガー先生です。
手技については妥協を許さない厳しい先生ですが、この道で40年以上がんばってこられた信念の強さを感じます。
クリニックや宿泊施設が併設されたスクール施設はとても快適で、チロルの山の中というすばらしい自然環境に恵まれたところです。
日本から行くのは大変ですが、ドイツのミュンヘン空港からタクシーで1時間ほどのところにあります。知らない間に微妙におかしくなっていた自分の手技を修正していただくこともできて、
なにより、きれいな空気を吸うことができて、楽しい5日間でした。写真(左)はウィットリンガー校長と私、写真(右)はダンケシェンの親父たちです!
ギル
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